先月の連休が終わった頃、石川県小松市にある那谷寺へ行ってきました。最近では趣味のようになっている日帰り温泉巡りであわら温泉へ行ってみようとなり、近くの観光スポットを調べてみるとなんとなく気になったので寄ることに。
入場料に加えて特別拝観料のかかる庭園もありしたが、せっかくなので全部見て回ることにしました。お寺の境内に入るといきなりピンとした空気を感じます。別に私は霊感がある人間ではありませんが、本当に一歩踏み入れただけで不思議と気が違う感覚です。また真っ直ぐに延びる新緑に彩られた杉並木の道は、10年以上前に訪れた白山比咩神社を思い起こさせます。
まずはそちらの道へ行かず特別庭園へ。建物の中には西チベットのラダックを旅行した時に見たような巨大な立ち姿の仏像があり、その脇は前田のお殿様の茶室(?)があります。禅の影響なのか江戸時代の象徴なのかわかりませんがとても質素な作りです。(当たり前かもしれませんが)ただ開け広げられた障子からは緑の庭園が見え、涼しい風が入ってきます。部屋の中にいるのに自然と一体となっているかのような作りです。こういう風に生活できたら素敵だなぁと思いながらも虫嫌いなので多分無理です。
茶室を離れ庭園へ。
3本の柱が特徴的な巨岩。三位一体を象徴しているかのようです。
シャクナゲが綺麗です。
普段はどことなく汚いイメージのする苔もここでは綺麗ですね。
この岩の中が胎内巡りのようになっています。抜けると元来た場所へ戻ります。
特別庭園を後に杉並木を通りメインの庭園へ。先ほどよりも遥かに大きな御池と巨岩が目に飛び込んできます。おそらくこの岩が白山を象徴しているのでしょうか。
その奥へと進むと急な階段があり登っていくと、先ほどの巨岩と同じくらいの高さに山寺があります。
昔の修験者が瞑想していたかのような窟の中に、今はこじんまりした仏像が祀られていました。このまま道は真っ直ぐに続いていきます。
しばらく歩くといつの間にか先ほどいた所から反対側へ。巨岩の全貌がここからは一目できます。
最初は何気なく読んでいましたが、まるでイネイトの説明かのような内容に感銘を受けます。スペシフィック・カイロプラクティックは上部頸椎の調整を通して、この自然智(イネイト)を私たちに呼び起こす行為です。ちなみにこの自然智という言葉を辿っていくとざっくりですが、自然の中で修行する人が悟りを開く行為を指すようなイメージなのかと。奈良時代に唐から日本へと渡ってきた神叡という僧が関係しているようで、のちに自然智宗とも呼ばれた人は山岳修験と結びついて行ったそうです。
と、フラッと寄ったつもりがなんだかんだ2時間近く滞在し那谷寺をコンプリートし、結局本来の目的であったあわら温泉がおまけのようになってしまいました。
話をイネイトに戻しますが、目に見えるわけではないので簡単に実態の掴めるものではありません。そもそもそんなものなんてないという人もいるかもしれません。(自然治癒力に関しては否定のしようがないと思いますが)しかしこの神叡という高僧ですら20年間三蔵(仏教の経典)に学び、自然智を得たといわれています。時にスペシフィック・カイロプラクティックの道も何もない荒野を1人当て所なく旅をしているかのような感覚に襲われますが、このように道標を見つけた時の喜びはひとしおです。